いろいろ作るよ!

ものづくりの記録

小さな椅子を作ってみた

3歳になった娘のために、小さな椅子を作りました。製作の過程を記事にまとめました。

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コンセプト

  • デジファブを使って、安く、簡単に作る。
  • 子どもが乗ったり踏んだりしても壊れない強度。
  • 子どもが喜ぶ、シンプルかつ楽しいデザイン。

モデリング

Fusion360モデリングしました。MDFの板材と丸棒を使ったシンプルな構造です。

板材と丸棒を繋ぐ部分に、3Dプリントメカロックを使用しています。

3Dプリント

3Dプリントメカロックの内輪と外輪をAdventurer3で出力しました。

内輪はPLAですが、外輪はABSを使用しています。外輪は常に引張応力が作用しており、クリープによる緩みの可能性があるため、耐クリープ特性の良いABSを選択しました。

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木工

Φ30の木の丸棒を椅子の足に使用します。自宅のチップソーで切断しました。

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図案検討

Inkscapeで座面の図案を検討しました。使用するレーザーカッターはInkscapeの出力形式のSVGファイルをそのまま使用できます。

3Dプリント部品がオレンジ色なので、みかんを描きました。手書き風になるように、曲線を歪ませたり、線の太さを不均一にしています。

切断用の赤い線は、Fusion360でスケッチをDXF出力し、Inkscapeで読み込んでいます。

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レーザー加工による彫刻と切断

シェアガレージの僕らのガレージには40WのCO2レーザー加工機があり、厚さ5.5mmのMDF材は余裕でカットできます。レーザーを弱くして彫刻する(焼き色を付ける)機能もあります。

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彫刻中の様子です。

厚さ5.5mmのMDF材を3枚切り出しました。レーザー彫刻の優しい色合いが気に入っています。

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仕上げと組立

固定に皿ネジを使用するため、レーザーで加工した穴に面取りを加工しました。自宅のボール盤に面取りカッターを取り付けています。

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全ての部品を組み合わせます。ネジはM6の十字穴付き皿ネジ(ユニクロメッキ)です。ナットは見た目を考慮して袋ナットです。

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まとめ

  • レーザー加工機3Dプリンタを使って、1週間ほどで椅子を作れました。加工作業時間は6時間ぐらいです。
  • 3Dプリントメカロックの強度と剛性は高く、大人が乗っても大丈夫でした。
  • 娘が気に入ってくれました。

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