小さな椅子を作ってみた
3歳になった娘のために、小さな椅子を作りました。製作の過程を記事にまとめました。
コンセプト
- デジファブを使って、安く、簡単に作る。
- 子どもが乗ったり踏んだりしても壊れない強度。
- 子どもが喜ぶ、シンプルかつ楽しいデザイン。
モデリング
Fusion360でモデリングしました。MDFの板材と丸棒を使ったシンプルな構造です。
板材と丸棒を繋ぐ部分に、3Dプリントメカロックを使用しています。
3Dプリント
3Dプリントメカロックの内輪と外輪をAdventurer3で出力しました。
内輪はPLAですが、外輪はABSを使用しています。外輪は常に引張応力が作用しており、クリープによる緩みの可能性があるため、耐クリープ特性の良いABSを選択しました。
木工
Φ30の木の丸棒を椅子の足に使用します。自宅のチップソーで切断しました。
図案検討
Inkscapeで座面の図案を検討しました。使用するレーザーカッターはInkscapeの出力形式のSVGファイルをそのまま使用できます。
3Dプリント部品がオレンジ色なので、みかんを描きました。手書き風になるように、曲線を歪ませたり、線の太さを不均一にしています。
切断用の赤い線は、Fusion360でスケッチをDXF出力し、Inkscapeで読み込んでいます。
レーザー加工による彫刻と切断
シェアガレージの僕らのガレージには40WのCO2レーザー加工機があり、厚さ5.5mmのMDF材は余裕でカットできます。レーザーを弱くして彫刻する(焼き色を付ける)機能もあります。
彫刻中の様子です。
ワクワク✨ pic.twitter.com/ZCprJUFUUy
— Nii (@neet2121) 2021年10月17日
厚さ5.5mmのMDF材を3枚切り出しました。レーザー彫刻の優しい色合いが気に入っています。
仕上げと組立
固定に皿ネジを使用するため、レーザーで加工した穴に面取りを加工しました。自宅のボール盤に面取りカッターを取り付けています。
全ての部品を組み合わせます。ネジはM6の十字穴付き皿ネジ(ユニクロメッキ)です。ナットは見た目を考慮して袋ナットです。
まとめ
- レーザー加工機と3Dプリンタを使って、1週間ほどで椅子を作れました。加工作業時間は6時間ぐらいです。
- 3Dプリントメカロックの強度と剛性は高く、大人が乗っても大丈夫でした。
- 娘が気に入ってくれました。